ストーリー - STORY

望月愛実・15,000字インタビュー

Text & Photo:Daiki Tajima

2018.06.05

望月愛実・15,000字インタビュー

『です。ラビッツ』の4年半の活動の中で、最も劇的な変化を果たした、望月愛実。

東京でのアイドル活動のために親元を離れた環境面も、劇的な身長の伸びによる声帯の変化も、一見事も無げに乗り越えてきたように見えた。見えたけど、決して周囲に多くは見せない、確かな苦悩がそこにあったことも、知ってはいた。

この日のインタビューは途中まで新人マネージャーが席を外していて、「詳しい経緯を知らない故に、ストレートな質問を浴びせられるインタビュアー」という優秀な武器を失ってしまってはいたが、答えづらいであろう質問にも、予想以上に屈託無く、背伸びもせず溢れてくる言葉は、これはこれで貴重なものであったと思う。

徒然なるままに。そんな言葉がよく似合うセンターは、何に楽しみを見出し、『です。ラビッツ』として走り続けて、この先に何を見ているのか。

この日一番聞き出したかったテーマが、少しでもお届けできていることを願いながら、3人の中で最長となった1時間40分に及ぶインタビューをお届けしたい。


大変だけど苦ではなかったんですよね。

昨日荒野行動やってたら寝落ちしちゃったんですよね……。

——え、勉強してたんじゃないんですか。(高校のテスト期間中にインタビューしてます)

あ、勉強してましたよ。

——嘘だ。ずっと荒野やってたんでしょ。

違いますよ!2回しかやってないですよ!

——2回はやってたんですね(笑)。

はい。1回だけにしようと思ってたんですけど、すぐ負けちゃったので「これはもう1回やろう」ってなって。そしたら2位だったんです。惜しかった!

——え、ソロで?

いや、スクワッドを3人でやってました。

——すごいじゃん。

最近ぜんぜんドン勝できてないんですよねぇ……。

——いきなり荒野行動から話が始まっちゃいましたよ……。今日は『です。ラビッツ』初のロングインタビューをやってみたいと思います!よろしくお願いします!!

お願いいたします!なんで急にインタビュー企画しようと思ったんですか?

——『L-1グランプリ』も近いということで。『Tokyo Candoll』のときもそうですけど、最初から「勝ちたい!!」っていうテンションでエントリーしたことないじゃないですか、バトルものって。気づけば部長がエントリーしてて、気づけば戦うことになってる感じで。

あぁ、『Candoll』はそれで上手いこといきましたからね。

——負けたけどね(笑)。で、お客さんの中にも、『L-1』に熱い気持ちを持ってくれている方がいますので、その想いに応えるべく、「メンバーってこんなこと考えてますよ」ってことをお伝えしていければなと。

はーい!

——愛実さんは福岡県出身で。

はい。わりと有名なところですよ。知らんけど(笑)。

——あ、「知らんけど」って福岡でめっちゃ使われるんですよね!博多大吉さんがよくラジオで使ってますもん。最後に「知らんけど」って付けるとすべて許されるっていう。

そうなんだ(笑)。みんな無責任ですねぇ、福岡人は。知らんけど(笑)。

——東京に来ることになったキッカケって、どこだったんですか?

それは、前の事務所の社長さんにスカウトしてもらって。『平尾昌晃ミュージックスクール』っていうところに通ってて、愛実の先生が社長さんのお知り合いで。その繋がりで紹介してもらった感じですね。

——愛実さんが「応募したい」とか言ったってわけではなく。

ですね。自動応募(笑)。

——歌のスクールに通うことになったのは?

あ、それは〜——

——けっこう覚えてますね!(笑)柚さんとかなんも覚えてなかったですよ。「なんだったっけなぁ〜〜」って。

柚ちゃんっぽい(笑)。家がカラオケ屋さんだったんで、もともと歌うのが好きだったんですよね。カラオケボックスとかじゃなくて、自営業だったんで、ステージがあって、椅子が並んでて。

——へぇ〜〜!

すごい不思議なんですけど、知らない人同士がそこに来てカラオケを一緒に歌う感じですよ。いっぱいテレビが置いてあって、そこに歌詞が流れて。その場にいる人で順番に歌ってく、みたいな。だから、よくお手伝いしてましたよ。机に歌いたい曲を書く紙みたいのがあって、それを回収して、コルクボードに並べて、リモコンで転送するっていうお仕事(笑)。

——それいくつのときですか?

小学校からですね。だから普通のカラオケ屋さん行ったことなかったんですよ、ずっと。

——家で歌えるから。

そう、無料で(笑)。

——良い環境ですね、それ。

柚ちゃんたちも一回来たことあるんですよ。小学校のときに福岡で『usa☆usa少女倶楽部』のイベントがあって、たしかホテルが取れなくて、それでみんな愛実んち泊まった(笑)。

——ちっちゃい頃から好きなだけ歌える環境があったんですね。

そのお客さんの中に、歌のレッスンをやってる先生の方がいて、元々はその方にお店で教えてもらってました。で、小3か小4くらいのときに……なんだっけな、たしかママがスクールのことを教えてくれて。ちゃんとスクールで習ってみれば?って。それで、通い始めました!いえーーい(笑)。

——そういういきさつだったんですね。

たしか、小4から学校でクラブに入らないといけなかったんですけど、私こう見えて陸上クラブだったんですよ(笑)。スパイク履いてましたから!

——ぜんぜんイメージできないな……。

「逆ヒール〜!」って言って遊んでましたから。

——????

ヒールって普通かかとが高いじゃないですか。でもスパイクってつま先が高いから。「逆ヒール〜!」って言って落ち葉を踏みつけてました。刺さるから。

——何してんの……。

ちょうどレッスンがある日にクラブもあったんですよ。だから、走った後に歌う毎日で。「これ絶対痩せるわ〜」って毎週言ってましたもん。

——ギャルだ!小4にしてギャルの子だ!!

そういう感じです(笑)。

——スクールってポップスの練習してたんですか?当時は演歌も練習してましたよね?

家のカラオケは演歌系だったんですよ。でも練習はポップスが多かったかな。

——どんなレッスンだったかは覚えてますか?

あ、覚えてますよ!曲は先生が決めてくれて、それを覚えて歌うのが基本なんですけど、歌詞を暗記しないといけなかったんですよ。最初の2回くらいは見てもいいんですけど。まず最初に歌うところを動画で撮影して。で、レッスンの最後にも動画を撮って、見比べるんですよ。そうすると差がわかるっていう。でもとにかく暗記するのが大変で。お守りのように歌詞を握りしめながら歌ってた(笑)。

——なかなか緊張感ありますね。

鏡張りのところで、自分を見ながら歌うの。横で先生がピアノで伴奏してて。歌っていうよりは、音域を広げる練習だったのかもしれない。だからちっちゃい頃は、自分でも高い音がどんどん出せるようになったのはわかりましたね。やればやるほど出るようになる(笑)。

——やっぱり歌うレッスンは楽しかったんですか?

はい(キッパリ)。

——そんな中で、いつの間にかオーディションにエントリーされていて、スカウトされて、毎週末に東京まで遠征する毎日が小学校から始まるという……。あれは金曜の夜に東京入ってたの?

いや、土曜の朝イチですよ。

——おおぅ……。

朝7時の飛行機に乗るのに、ママが真面目だから必ず1時間前には空港着く主義で。ってことは5時は家を出ないとだから、いつも4時くらいには起きてましたよ。

——早い!

ちょっと盛ったかもしれないけど(笑)。ほぼそんな感じ。

——9時くらいに都内に入り。日曜までライブやって、その日の夜に帰ると。物販終わると19時とか20時とかでしょ?ってことは早くても20時台の便で羽田を出て、福岡着が22時頃。空港までお迎えに来てもらって、家帰ったら24時。ご飯食べてお風呂入って……

ご飯とか食べないですよ、もう。そんな時間はなく。

——もう、バタン!と寝ちゃう。

で、翌朝の学校が6時半起きとかなんですよ。早かった〜。

——ハードですね……。

でも不思議と、大変だけど苦ではなかったんですよねぇ。眠いけど、嫌ではなかった。

——そもそも東京でアイドル活動っていうのは、愛実さん的には「やる!」って感じだったんですか?それともなんとなく、ノリでって感じだったのか。

あぁ、でもちゃんと前の事務所さんが交通費もぜんぶ負担してくれてたんで。そういう出会いはありがたいよねってママと話してましたね。

——柚さん夏鈴さんはダンスから入って、アイドルになることでボーカルを練習することになるんですけど……。柚さんはプリキュアに憧れてたって言ってまして。

ははははっ!(爆笑)愛実は「おジャ魔女どれみ」!おんぷちゃんが好きだった。紫の子。なんか今見ると、ちょっと性格悪い子なんですけど(笑)。

ダンスはホントに下手でしたよ。これでも上手くなったなって思う(笑)。

——で、愛実さんは歌はトレーニングしていたけど、アイドル活動となるとダンスが伴ってくると。この“踊ること”についてはどうだったんですか?

これはね、めっちゃヤバいんですよ、聞いてください。ダンスはホントに下手でしたよ。昔の動画とか見たくないもん。これでも上手くなったなって思う(笑)。昔が下手すぎて。

——踊ること自体は好きでした?

わかんない。でも、覚えるのは……。そう、動画を見て覚えるのがまず苦手だったんです。生でレッスンの先生から教えてもらえるのはまだいいんですけど、動画で覚えるのはまだ難しい。

——この間の『みっちりねこ』(です。ラビッツとゆりやんレトリィバァさんが主題歌を担当したアニメ)のMV撮影も、振りを覚える時間がなくて大変でしたよね。

それこそ、事前に貰ってた動画と実際の振り付けが左右逆で。大変だったなぁ……(笑)。

——ゆりやんさんも多忙で大変でしょうに、ばっちり振りが入ってたから、さすがですよね。

プロでしたね。すごかったです。

——でも、愛実さんは要領がいいですよね。これは本当に思う。

ありがとうございます!……褒めてます?(笑)そんなに要領よくないですよ。

——でもダンスもね、下手っていうわりには振りが入るのは早いと思うし。器用だなって思っていつも見てます。そのくせ、大好きなKAMOネギさんとは緊張しちゃってチェキすら撮りにいけないという。

それはだって、動画とかで見すぎちゃって、緊張して……。いざ目の前にするとかわいすぎて。無理。無理なんです。

——じゃあダンスは苦手として、演歌はどうなんですか?昔は『つんつん津軽』をよく歌ってましたよね。

あ、そういえば、歌のスクールの大会があったんですよ。東京でやった全国大会で最優秀賞もらったことがあるんですよ〜〜。すごくないですか?福岡から何人かが選抜?されて、東京が決勝、みたいな感じで。そこで最優秀生徒賞。すごいでしょ??(笑)

——MVPじゃないですか。

MVP獲ったの!(笑)何を歌ったかは覚えてないけど。

——思い出して!(笑)そこ大事!

覚えてないけど、それもたしか演歌だった気がします。

——今後、演歌歌手も平行してやっていきましょう、って言われたらどう思います?

今はもう、演歌の感じじゃなくなっちゃったかな……。

——まぁたしかに。今はちゃんとポップスのビブラートになってますもんね。グッと身長が伸びて、だいぶ声質も変わって、コントロールが大変だったと思いますけど、かなり手懐けてきましたよね、自分の声を。

(無言の拍手)

 

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